次期社長の甘い求婚
お互い美味しく完食し、定食屋で亜紀と別れ会社へと戻っていった。



「ただいま」


誰もいないと分かりつつも、いつも「ただいま」と言ってしまう。

灯りをつけ、リビングへと向かう。


ソファーに腰掛けると同時に、どっと疲れが押し寄せた。


そのまま周囲を見回すと、いつもと変わらない風景が映し出されている。


「そろそろ片付け始めないとな」


一ヵ月後には引っ越すというのに、荷物をまとめていない。


いい加減始めないと、終わらなくなっちゃいそうだよね。


休日は亜紀と遊びたいし。仕事だってこれから引き継ぎなどがあるから、忙しくなって帰宅後にまとめては、なかなかできなさそうだし。


一息ついたところだけど、少しずつでもまとめ始めようかな。


そう思い重い腰を上げたとき、スマホが鳴り出した。


もしかして……。

バッグの中からスマホを取り出し、電話の相手を確認すると予想通り神さんだった。
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