次期社長の甘い求婚
しっかり焼き付けていこう。
大好きな人の笑顔を――。
ギリギリまで見つめ合い、ドアが閉まる直前に乗り込んだ。
あっという間にドアが閉められ、お互い会話できなくなってしまう。
それでも神さんは口を動かしなにか私に伝えてきた。
え、なに?
目を見張り神さんの動く口元を追った瞬間、彼が伝えている言葉に堪えていた涙が溢れ出す。
“あいしているよ”
「神さんっ……!!」
泣き出した私を見て、神さんは困ったように眉尻を下げている。
ごめんなさい、神さん。
最後に泣き顔を見せてしまって。
ゆっくりと走り出す列車。
咄嗟に窓に身体を寄せ、必死に神さんの姿を目で追ってしまう。
次第に小さくなっていく姿。
完全に見えなくなった瞬間、その場に崩れ落ちてしまった。
「うっ……ひっく……」
必死に堪えていた分、決壊したように次から次へと溢れ出していく。
大好きな人の笑顔を――。
ギリギリまで見つめ合い、ドアが閉まる直前に乗り込んだ。
あっという間にドアが閉められ、お互い会話できなくなってしまう。
それでも神さんは口を動かしなにか私に伝えてきた。
え、なに?
目を見張り神さんの動く口元を追った瞬間、彼が伝えている言葉に堪えていた涙が溢れ出す。
“あいしているよ”
「神さんっ……!!」
泣き出した私を見て、神さんは困ったように眉尻を下げている。
ごめんなさい、神さん。
最後に泣き顔を見せてしまって。
ゆっくりと走り出す列車。
咄嗟に窓に身体を寄せ、必死に神さんの姿を目で追ってしまう。
次第に小さくなっていく姿。
完全に見えなくなった瞬間、その場に崩れ落ちてしまった。
「うっ……ひっく……」
必死に堪えていた分、決壊したように次から次へと溢れ出していく。