恋に目覚めたシンデレラ
部屋の中に入って行くと滉さんはソファから体を起こした。
「眠れませんか?」
滉は眠ってはいなかった。
「一緒にいて下さい」
ソファに近づこうとすると手で制された。
「……これでも我慢しているんです。葵さんの覚悟が出来るまで待つ約束を守りたい。
覚悟ができてないなら向こうの部屋に戻って下さい」
戻ったらまた一人になってしまう。
戻るのは嫌だ。
葵は1歩足を踏み出した。
「葵さんっ」
「滉さんに一緒にいてほしいんです」
「自分が何を言っているのか解っているんですか?……これ以上近付いたら約束を守る自信がない」
滉さんの言ってることはちゃんと解っている。
それでも……。
滉さんの近くに行きたい。
心のままに体は動く。
とうとう滉の目の前まで来てしまうと葵を引き寄せた。