恋に目覚めたシンデレラ
昨日と同じように運転手にドアを開けて貰い高級車に乗り込む。
徒歩か公共の乗り物を使用する自分とは世界が違うのだと思ってしまう。
15分位でアパートに着くとドアを開けて貰い降りた。
「葵さんスマホ貸してください」
「どうして……?」
「お互いの番号とアドレスは知っていおいた方がいいでしょう」
先ほど滉からの申し出にはOKを出した。これからは友達ということになるけど頻繁に連絡を取る事などあるのか。
渡す事を躊躇する。
「友達になったのではなかったですか?信用はして貰えてないって事でしょうか」
「……そんなつもりは」
言われたとおりに滉にスマホを渡すと赤外線でお互いの番号を交換したようで葵の元には無事戻って来た。
「何かあったら連絡下さい」
滉が乗ると車は走り去って行った。
アパートの中に入りシャワーではなくゆっくり湯船に浸かりたくて浴槽にお湯をはる。
軽くシャワーを浴びたあとお湯に浸かるとやっとホッと出来た。
日常に戻ると晃さんに美術館で会い豪邸に泊まった事や友達になった事は段々現実味が薄れこれはやっぱり夢じゃないかと思えてきた。
「やっぱり変だよね。あんな豪邸に住んでる人と友達になるなんて。
これは夢なのかも……
きっと独り身で寂しいなんて思ってたから」
今、浴槽に浸かってる事さえまだ夢の中にいるのなら。
自分の頬をつねってみる。
痛いよ~!
「夢じゃないのかも……」