恋に目覚めたシンデレラ
月曜日。
「美術館で一緒にいたあの品の良さそうな黒ぶち眼鏡の男性は葵さんの知り合いですか?」
お昼休み沙織は晃の事を訊いて来た。
「それが……」
沙織がいなくなったあとの事を話し始めると驚いたようだ。
「えええぇぇー!恋人になって欲しいって言われたんですかっ、葵さんにもついに恋人がっ」
「ちょっと沙織ちゃん落ち着いて聞いてよ。恋人の話しは断ったの」
「え~断った?どうしてですか」
「だって知りあったばかりなのにいきなり恋人って……恋人が駄目なら友達からとか言い出すし」
「もしかして恋人の話は断って友達から始めるってことですか?」
「そういう事になっちゃったの」
「友達、良いと思いますよ……豪邸に住んでるなんて凄いしそんな人から声をかけられるなんてめったにない事ですよ」
「そうなの豪邸に住んでるしイケメンだし……だから変なのそう思わない?」
「えっ?何が変なんですか?」
「 あの人が声をかければ幾らでも女性が寄ってくると思う。素敵で綺麗な女性なら他にもいるどうして私なんだろう」
「葵さんて自分の事を解ってないみたい。新人の頃葵さんは仕事の解らない所とか他の先輩より丁寧に教えてくれたし優しいしそういう所好きですよ」
「急になに?」
「葵さんはもっと自分に自信持ってもいいんじゃないですか?あの黒ぶち眼鏡の男性はきっと葵さんに惚れちゃったんですね」
「沙織ちゃん、なに言い出すの」
「とっても気になりますあの男性は何者なんでしょうね?豪邸に高級車か……きっと名家や大財閥それか大手企業の社長の子息じゃないですか?」