恋に目覚めたシンデレラ
リビングで少し待つように言われた。
暫くして戻って来るとセットされた髪はそのままに眼鏡ははずしていた。
やはり迎えに来た時とは雰囲気が違う。
でも今の葵にはそんなことを気にする余裕はない。
「説明して下さい」
「一つにはあのアパートに不安を感じたからです」
「どういう事です?」
「あのアパートは古い、見たところあまり修理などもされた様子はない。そんなところに葵さんを置いておくのは心配だったんです」
「古いって言われれば確かにそうですけど。今のところは何もないし」
「それでも心配なんです。それから葵さんはお互いの事を何も知らないからと言っていましたね。一緒に生活をすればお互いのことを解りあえると思いませんか?」
「そこまでする必要ってありますか?
理由は解りましたでもアパート戻りたいんです。晃さんから管理人さんに」
「それは無理です」
「無理ってどうしてですか?」
「もう管理人さんとは話しがついています。ですからあのアパートに戻るのは無理だと思いますよ。
午前中に契約解除をしたのですが荷物を運んだ後、帰る時にあのアパートに入りたいという人が来てました。
それに来週からあなたの部屋に入るようなことを言ってました」
「そんな……あそこは会社に近くて都合が良くて契約したのに」
管理人さんに晃さんの口から契約解除は間違いだと取り消して貰えたら戻れるかもって思ったのにそれも無理ならどうすれば良いの。