恋に目覚めたシンデレラ


寝てしまおうと階段を上がりかけた時、玄関から人が入って来た気配がした。


晃さん!
滉が帰ってきたのだと解ると心臓が跳ねるように早打ちしだした。



やっばり無理……顔を合わせたら心臓持ちそうにない。
晃はいつも帰って来ると直ぐに着替えに部屋に入ってしまうから。
このまま階段を一気にかけ上がってしまっても気付かずに寝てしまったと思うはずだ……と階段を上り掛けるが。

やっぱり出迎えて声をかけた方がいいだろうか……
また上がった階段を下りてとそんなことを繰り返し葵がさんざん迷っているうちに部屋に入ったはずの晃が階段の傍まで来てしまった。

「葵さん?どうしたんですか、そんな所で」

階段の途中で足を次の段にかけた状態で固まっていた葵の声をかけた。

「え~と……晃さんおかえりなさい」


仕方ないからそのままの格好で振り返ってヘラっと笑いおかえりなさいと声をかける。
振り返った体勢がちょっとキツくて背中が痛い。


「ただいま。フッ……その格好ツラくないですか?」


葵の固まったままの格好がおかしかったのか晃は唇の端をつり上げた。





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