恋に目覚めたシンデレラ

「ごめんなさい」

「そんな顔をしなくてもいいんです。怒っているわけじゃない。
どこもケガはないですか?」

「大丈夫、何ともないです」

「大丈夫ならいいですがまさか落ちてくるとは思わなかった焦りました」


「あっ、晃さん……」


葵の体は持ち上がり……次には晃の両腕に収まっていた。
横抱きにして階段を上がろうとする晃に慌てた葵は止めた。

「このまま階段を上がるつもりじゃないですよね?」

「そのつもりですけど何か?」

そのつもりですけどってこのまま上がるなんて無茶でしょ。

「直ぐに降ろして下さい」

「どうして?」

「どうしてって私を抱いて上るなんて無茶だからです。ほら私ってっ……」

「なんですか?」

「……いいえ」

「あなたは重くはないです。心配しなくても大丈夫です」

「えっ、ちょっとっホントに止めてください。腰を痛めたらどうするんですかっ」

冗談じゃない私のせいで事なんてケガなんてしてほしくない。

「また落ちたくなかったらこのまま静かにしていてくれますか。暴れると軽いものも重く感じてしまうんですよ」






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