恋に目覚めたシンデレラ


「葵さん」


名を呼ばれ顔を上げると同時に触れるだけのキス。


晃がゆっくりと離れ車のルームミラーのなかで運転中の三枝と目が合ってしまい焦った。

滉のキスに酔ってしまい完全に三枝の存在を忘れてしまっていた。
そうだった今は車の中で三枝さんも一緒だったんだ。


目が合った三枝はコホンと咳払いをしミラーの中の葵から視線を外した。


晃さんは全然動じてない。
でも、私は気まずい……。


やっと着きドアを開けてくれた三枝の顔をマトモに見れずに車から降りて家の中に入った。



翌朝。


目を醒ましてバスルームへ行こうと階段を降りた数歩先に晃は立っていた。


「葵さん、おはよう」


「晃さん、おはようございます。もう走ってきたんですか?」


いつもなら晃は外に走りに行っている時間。
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