私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 もしかしたら知ってるかもって思って何でもないように聞いてみる。

 宮田は強い奴と繰り返して、う~んとか言いながら目を空へ向ける。

「…春ちゃ…春馬、私の弟だけど、全国行くよ」

「そいつじゃない。ついでに俺当たってるんだけど」

「あれ、そうだったんだ」

 覚えてないのかよ…。

 春馬以外かぁとまた考え込む。

「年上なら何人かいるよ?」

「いや、多分俺らと違っても2、3コ」

「う~ん?」

 こいつも知らねぇのかよ。

 はぁ、あいつに今度は勝つと意気込んでたのに、なんだよ今までの俺。

 再戦すらできないとか結構ムカつく。

「引越しした奴とかいないのか」

「いるけど、永井くんが強いって言うような人は引っ越ししてないよ」

「…俺が唯一、同級くらいで敵わなかった奴。1回、道場同士の練習試合で出た。数年前だけど」

「え?」

 宮田の表情が一瞬固まる。

 なんだ…?
< 274 / 369 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop