私たち暴走族と名乗っていいですか?(上)

 宮田はしばらく沈黙した後、やっぱりごめん分からないと早口に言って前を向く。

 さっきまで視線合わせてたのに、なんだこいつ…。

 その後、一言も交わすことなく道場まで戻る。

 他の1年が戻って来ない間に竹刀を持たされた俺と宮田は素振りを命じられて、靴も靴下も脱いで道場の外の廊下みたいなところで並んで素振りをする。

 しかも目の前に腕組みして睨みつけられるように顧問に監視されながら。

 他の1年も戻ってきて、同じように並んで素振りが始まる。

「手首だけで振るな!!」

「女子!なんだその裏声は!腹から声出せ!!」

 初心者にも何の優しさもなく顧問の罵声が飛ぶ。

 そう言えば、宮田素振りのホームも声もなんも注意されてない。

 やっぱ、初心者って言うのは嘘か?

 チラッと見たホームは結構きれいだし、声も結構出てる。

 まぁ爺さんが師範だったら多少は叩き込まれてんのか。

「永井!よそ見すんな!!」

「すみません!!」

 顧問結構厳しいと実感したのは言うまでもない…。
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