特攻隊の君と未来の私
その日から小森さんへのいじめは酷くなってきた。






初めは無視だったけど

それから教科書を捨てられたり

机を隠されたり

ノートに落書きされたり

上靴をズタズタにさせられたり、

水をかけられたり。










それでも泣かない小森さん。


それでも弱音を吐かない小森さん。


それでも一生懸命生きてる小森さん。





小森さんって強いなぁ。





関心は持つけど、やっぱり救えない。
だって、1軍から落とされたら嫌だから。





あぁ、何て勇気がなくてちっぽけな私。





黒板をふと見た。日記の欄には




小森と成瀬とかいてあった。











「翼、可哀想ー!小森と日直なんて。」

「私たちの可愛い翼が腐っちゃう」







小森さんはとても悲しい顔をして私を見ている。


私と目が合うとすぐにそらす。



ごめんね。




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