無機質な恋模様
でも、真奈美ちゃんは「帳票出力」担当者で、誰よりもこの部屋を訪れる頻度が高いし、滞在時間も長いから、それは不幸中の幸いだったと思う。
そんな事を考えている間に、いつものごとく、一旦真奈美ちゃんは室内から姿を消した。
本来の仕事部屋で毎朝「ミーティング」とやらが行われているらしく、それに参加する為だ。
他にも細々とした業務を片付けているらしいけど、詳しい事は分からない。
しばらくしてから戻って来ると、僕と繋がっているパーソナルコンピューターの中の1号君に向き合い、システムにログインして、帳票出力の為の必要な処理を行う。
……来た来た。
1号君から『これお願いね~』とデータが流れて来たので、僕も自分の任務を開始する事にした。
「この量なら2時間くらいかな…」
ウィーンウィーンと鼻歌混じりにご機嫌に稼働する僕を眺めつつ、真奈美ちゃんはポツリと呟いた。
そして出入口付近の壁際に置いてあるデスクに向かって歩いて行く。
とても優秀な僕だけど、お腹の中にある紙がなくなってしまったら、もうお手上げ。
自分ではどうする事もできない。
そこで動きが止まってしまって、新しい紙が入れられなければ永遠にそのままだ。
帳票は毎日膨大な量出力され、途中必ず数回紙切れを起こす。
だからそれに備えて、真奈美ちゃんはこの部屋で待機していなければいけないのだ。
そんな事を考えている間に、いつものごとく、一旦真奈美ちゃんは室内から姿を消した。
本来の仕事部屋で毎朝「ミーティング」とやらが行われているらしく、それに参加する為だ。
他にも細々とした業務を片付けているらしいけど、詳しい事は分からない。
しばらくしてから戻って来ると、僕と繋がっているパーソナルコンピューターの中の1号君に向き合い、システムにログインして、帳票出力の為の必要な処理を行う。
……来た来た。
1号君から『これお願いね~』とデータが流れて来たので、僕も自分の任務を開始する事にした。
「この量なら2時間くらいかな…」
ウィーンウィーンと鼻歌混じりにご機嫌に稼働する僕を眺めつつ、真奈美ちゃんはポツリと呟いた。
そして出入口付近の壁際に置いてあるデスクに向かって歩いて行く。
とても優秀な僕だけど、お腹の中にある紙がなくなってしまったら、もうお手上げ。
自分ではどうする事もできない。
そこで動きが止まってしまって、新しい紙が入れられなければ永遠にそのままだ。
帳票は毎日膨大な量出力され、途中必ず数回紙切れを起こす。
だからそれに備えて、真奈美ちゃんはこの部屋で待機していなければいけないのだ。