なみだ雨





バタバタバタと、足音が遠ざかる。

練はゆっくりとはるかの口を開放した。


「な…んで…」


はるかの顔は鼻水、涙でぐちゃぐちゃで。

顔中がてかてかしている。


「何かされました?」

上がった息を整えながら聞く。

はるかは首をふるふると横に振った。



練の腕の中は、安心した。

さっきの男達につかまれた腕が、

気持ち悪いと思ったのに、

この人は違う。


恥ずかしさがこみ上げてきて。

はるかは練のパーカーに顔を押し付けた。


練が、よしよしと頭をなでてくれて

その時はるかは思いっきり、

パーカーで顔面をぬぐった。




< 78 / 150 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop