なみだ雨





大きな音を立てて引き戸を開ける。

掃除道具入れから箒を出すと、

はるかはぴしゃりと引き戸を閉めて

外を掃除し始めた。



「…ど、どうしたの?」

理子が、

お口の周りに白い粉をつけたまま、

恐る恐るといった感じで聞いてくる。


「理子さん」

「ん?」

「人の心はいつ変わるのかわからないです。すごい嬉しかったのに。わたしの事じゃないみたいに、とても、とても、、楽しくて、とても嬉しくて、悲しいこともあったけど、」


少し乱暴に箒ではく手を止めて、

足元を見つめる


強く握られた手が力を入れすぎて真っ白で

小刻みに震えている


「そんなのと比べられないぐらいとても…今、とても、悲しい」




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