失恋シンデレラ
「で、何があったわけ」
注文を終えて、美姫は右手で頬杖をつきながら私に尋ねてくる。
たびたび美姫とみなみと私の3人でくる駅前のファミレスは、私たちの高校から近く、同じ制服を着た人達で溢れている。
しかし今日はみなみは塾らしく、先に帰ってしまい美姫と二人きりだった。
「えー…ああ、うーん……」
私は曖昧な返事をする。
こんな相談をするのは初めてで、どういう風に話せば良いかわからない。
「何について?家?友人関係?部活?」
私は少し考えこみ、戸惑いながらも口を開く。
「…わかんない」
「はい?」
それが私の答えだった。
こんな気持ちは初めてで、いったい何なのかわからなかった。
「部活の同期にさ、C組の高山瑞穂って居るんだけどさ」
「ああ、時々葉月に会いに来るあの可愛い子ね」
美姫はドリンクバーのコーラを飲みながら、私の話を聞いている。
さっき紅茶を飲んでいたばっかなのに、よく飲めるなと思いつつ、私もジンジャーエールを口に含む。
「昨日、B組の中森海人のことを前から好きだったって打ち明けられたんだ」
「去年同じクラスだった、あの中森だよね?」
「うん」
去年の1年生のとき、私と美姫と中森は同じクラスだった。
そして美姫とは今年も同じクラスで、みなみは始業式の日に仲良くなって今はよく3人でいる。