美月~大切なあなたへ~
『みっちゃんはどうなの?』


「え?私?なにが?」


『昨日の授業中、浜本のノートに、色々書込みあってたじゃん。

あれって、内緒話してたんでしょ?
みっちゃん、あれから一日様子おかしかったし…
なんの話してたの?深刻な話?』


「あ~~……
あれ……ね………。」



ん?

目が泳いでいる……


さては………

私の話かぁ??


「実はぁ………
あ~~~!!どしよ!!言っても良いのかなぁ?」


みっちゃんは、一瞬言おうとしたけど、急に叫びだして頭を抱えてしゃがみ込んだ。


いちお……トイレなんですよ……?……ここ……


しかも年季の入った。


「んもぅ!!告っちゃったんなら良い!!
許せ!浜本~~!!!」


ガバッと立ち上がり、天井に向かって拝んだみっちゃんは、キラリと私を見た。


こわっ!!今の行動全てがこわっ!!



「えっとぉ、昨日のバスケの後、私達、日明先生と絡んでたじゃん?

その時に、日明先生が美緒ちの肩にこう…したじゃない?」


みっちゃんは話しながら、肩に手を回すジェスチャーをした。

話してるみっちゃんは、なぜか顔が赤くて、異様に早口だった。



「その時の浜本が、スッゴイ怒ってた感じだったから…
てか、日明先生に敵意むき出しだったから…

もしや、コイツは美緒ちのことを……?

と思って訊いてたの。
そしたら!案の定で、美緒ちに本当に日明先生が好きか訊いたわけ。

浜本の失恋が決まったから、可哀相になっちゃってさぁ…
思わず泣きそうになったよ…。」



そっかぁ……

みっちゃんは、それであんな質問してきたのか…

「でも、男らしくて潔い!!
浜本は良い男だから、また新しい恋できるでしょ!!」


そーだね…そーだよね。

浜本は良い男だよ。
また頑張って欲しいな!


『そういうみっちゃんは、好きな人いないの?』


「え!?」


『あっ!!その反応……いるんだなぁ?…まさか!……浜本?』


「違う!!」


『てことは、やっぱり好きな人いるんだぁ!!』





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