冷酷上司の甘いささやき
すると、唇を離した課長が言った。

「はあ……これ以上は、まだしばらくは手出さないつもりだったんだけど」

「え?」

「……続き、していい?」

ドキン、と私の心臓が大きく跳ねた。


「やだ?」

「や……じゃ、ないです、で、でも……ひゃっ」

課長は私のことを正面から抱っこで持ち上げ、そのまま自分だけ靴を脱いで、すたすたと部屋の中へと入っていく。


「か、課長っ!? わ、私、靴、ていうか、抱っこ、あの!」

ほんとは靴なんてどうでもいい。ただ、抱っこされているのが恥ずかしくてどうしたらいいかわからない!



「戸田さん軽いなー。どうせ、めんどくさい~とか言って飯食わない日とかあるんだろ」

「たっ、食べてますよ! たしかに食べない日もあるけど……! 今日は飲み会で結構食べてきましたし! だから重いと思いますから、降ろしてください!」

「全然重くないけど、とりあえず降ろす」

そう言って、課長は私をベッドの上に降ろした。


「あ、靴脱がないとな」

「はい……って、ちょっ、自分で脱ぎます!」

「いいから」

課長はそう言って、ベッドの前にしゃがみこんで、私の靴を脱がす。
な、なにこの状況……。私、上司になにをさせているんだ……。


「あ、あの課長、ひゃっ」

かと思えば、課長が私の膝に、ふくらはぎに、たくさんキスをしてくる。くすぐったい。それ以上に、恥ずかしい!


「か、かちょぅ……」
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