Live as if you will die tomorrow
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早朝。
裏口の戸の鍵を閉めた所で、コートのポケットに入れていた携帯が鳴って、確認するのに手を突っ込んだ。
スタッフはもう皆帰って、電気が落とされたルナは暗く、冬至前の今、辺りもまだ暗い。
路地裏の切れかかった街灯の光だけが頼りだ。
ーメールか?
24時間様々な連絡が入る為に、こんな時間でも大して驚かない。
ただ鳴ったのがプライベートな携帯だったのが気になって、左手に荷物を持ったまま、右手で探し当てた携帯の画面を見るのに俯いたその時。
「やっと、見つけた……」
誰も居るはずのない空間に、か細い声がして、固まる。
「燈真くん……」
いや、聞き覚えのあるその声に。
何年も前なのに、まだこんなにも鮮明に記憶してしまっているその声に。
忘れたくても離れてくれなかった声に、頭が真っ白になった。