Live as if you will die tomorrow
お前も、捨てられたんだ、そうだろ?

お前も、陽の下に出るのを、拒まれたんだ。


じゃあ、俺が。



「…それって、全部お前の母親のせいだろ。」



自由にしてやるよ。



「母親に、復讐してやれよ。」


陽の当たらない場所でなら、俺はお前を自由にさせることが出来る。


「何言って…」


冗談だと思ったらしい空生の口角が上がり、俺を見つめるが。



「できるわけない。死んでるのに。」



無に近い俺の顔に、困惑気味に首を振った。



「母親は馬鹿な女だったんだろ?なら、馬鹿な女は皆母親だ。男に貢いでくれる。愛されても居ないのに。」



俺は、お前を知ってる。

理解してやれる。


「空生はそのせいで、苦しんでるんだ。その権利はあるだろ?」


無理矢理でいい。

こじ付けでいい筈だ。



いつだって、人間の正義は、過ちの上に。

錯覚と思い込みの上に。




「それが、お前の生きる意味、だ。」




偉そうに立っているんだから。


< 91 / 314 >

この作品をシェア

pagetop