mariage~酒と肴、それから恋~《2》
百田はこれで認められて出世コースに乗ったんだ。


百田が必死で仕入れたワインを飲んでみたくなった。


「1回試しに飲んでみたら美味しかった。だから、買い続けてる。なんたって、社割りで安いからね」


「最近、桃缶と一緒に買ってるって小松に聞いたけど、佐藤、桃好きなんだ?」


「そんなことまで聞いたの?もうっ、プライバシー!小松ったら同期だからってベラベラしゃべって!

好きっていうか、ワインと合わせるの。マリアージュだよ」


「白ワインと桃缶で?」


「そう。最高に合うの」


「へぇ~、マリアージュか。俺も試してみたいな」


「是非とも試してみて!お勧めだから♪白ワイン1本と桃缶1個売ってあげるよ」


「…売る?」


白ワインと桃缶を百田のデスクに乗せた。

「当たり前。あたしよりいっぱい給料貰ってるんだから。食後のデザートにどうぞ。冷蔵庫で冷やしてね」


「金は払うけど、一人で一缶はツライなぁ~ …」

ためらう素振りのあと、百田は意味深にチラッとあたしの顔に視線を走らせた。


「佐藤、一緒に食べようよ。ワインもさ、うちで」
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