過保護な彼に愛されすぎてます。
「おばさん?」
キッチンから聞く郁巳くんに頷く。
「うん。十時頃行くって言っておけばいい?」
「うん。その時間でおじさんとおばさんの迷惑じゃなければ」
お母さんに返信するためにスマホをいじりながら……あれ?と、ぼんやりとした引っ掛かりを感じて、思わず手を止める。
なんだろう。なにかあった気がする……。
記憶に埋もれたなか、なにかが警告音を鳴らす。
ハッキリとはしないなにかを考えていると、お皿を両手に持った郁巳くんが隣に座るからハッとして顔を上げた。
「はい。ちゃんと食べてね」
「……ありがと」
白い大きなお皿に乗っているのは、さっきフライパンで作られたモノと、茹でたブロッコリー、それとプチトマトにトースト。
彩り豊かな朝ごはんにお腹が鳴くから、考え事はそこで終わりにする。
ササッと作ったメッセージをお母さんに送ってから、ご飯の前で手を合わせた。
「いただきます」
「ん。どうぞ。全部食べたら、デザートにプリンがあるから。ゲストで呼ばれた番組でカフェに行ったんだけど、そこでテイクアウトしてきたヤツ。おいしいって有名らしいよ」
「そうなんだ。……あれ、またテレビ出たの?」
嫌だって言ってたのに……と思い聞くと、郁巳くんはトーストをかじりながら笑う。
「んー、やっぱり稼げるうちに稼いでおいたほうがいいしね。それに俺、この世界でやっていくつもりだから、選り好みしてたら後に響くかもしれないし」
「……そうなんだ」
将来もずっと今の仕事を続けていくなんて、今初めて聞いたから驚いていると郁巳くんが続ける。