すべてが思い出になる前に
友理奈は誰とも連絡が取れない状況が長かった事が判明した。
現地からの国際電話は高いとは聞いてたけど、友理奈の事だから心配かけまいと、実家にもかけなかったのだろう。
「そして就活が始まって4年生の夏には内定が決まって、今の航空会社でグランドスタッフとして地上勤務してるの」
「そうだったのか。茜と連絡とってるか?」
「してないの。学部が違うから中々会うこともないし」
「じゃあ、俺からしとこうか?」
「うん、お願い‼︎ねぇ、涼太は今何してるの?」
「俺?俺は…薬学部を6年で卒業して、大学院2年だよ」
友理奈はふぅーんと相づちをしながら、コーヒーを一口飲んだ。