すべてが思い出になる前に





数週間後の日曜日、明学OB戦当日



翼が先輩後輩同期を誘い、テニス場を貸し切りにしていた。


久々に再会して各々が近況を報告し合いながら準備運動をしていると、後輩が翼に声をかけた。



「そういえば、宮﨑さん見てないですね」


「来るって言ってたけどな…。電話してみようか⁉︎」



翼はすぐに涼太に電話をかけた。


プルルルル♪


コールは鳴るものの、なかなか出ない。



「何してんだよ、そろそろ人数揃って来たのに…」



苦渋の決断の末、電話を切った翼はOB戦に集まった人に声をかける。



「先に始めましょうか‼︎」



翼はラケットを持って両腕を上げ背伸びをした。






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