すべてが思い出になる前に
その頃、OB戦の得点係をしていた翼にメールの着信音が鳴った。
涼太から届いたメールを見た翼は後ろを振り返り、フェンス越しにいる友理奈に声をかけた。
「もうすぐ来るってさ」
「そうなんだ、じゃあ待っとこうかな」
「呼んだ本人が遅刻ってどういう事だよ⁈それよりそんなところから見えるのか?中に入って来ればいいのに」
「私はここから見るから気にしないで‼︎翼はほら、ちゃんと得点付けなくちゃ‼︎」
「おっそうだった、そうだっだ‼︎」
友理奈は翼に、前を向けと指をさした。
涼太は友理奈をOB戦に呼んでいたが、肝心の本人がまだ来ていない状態だった。