すべてが思い出になる前に






【 6年前の高校3年 】



友理奈のカバンから地面にヒラリと落ちた英語の解答用紙を拾った涼太は、友理奈に解答用紙を手渡したと同時に言った。



『英語が出来るなら、それ活かせばいいじゃん』



その一言を聞いた瞬間、友理奈は自分が本当にしたい事が明白になり、好きな道を進もうと決めたのだった。







「あの一言があったから、今の私がいる。地上勤務の方が留学で培った経験と語学力が活かせて、凄くやりがいがあるの」



嬉しそうに友理奈が話す姿を隣で見ていた涼太は、そうだったのかと相槌をうつ。



「お互い色々あったんだな」



昔の事を振り返りながら歩いていると涼太の家に辿り着いた。


玄関の鍵を開けて先に中へ入っていく友理奈を見て、涼太はある事を思い出して「ちょっと待って‼︎」と呼び止めた。











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