すべてが思い出になる前に
「基本的に嫌いなことはやっても上手くいかないから、克服に時間をかけたとしても効果は薄い。でも仕事にしても、勉強にしても得意な分野を伸ばした方が強みになるし、自信にもつながる」
真剣な顔つきと低いトーンで黙々と語る涼太に対して、翼と友理奈はポカンと口を開けていた。
「どうしたんだよ、いつになく真面目だな。なーんか涼太らしくない。ましてや、いつもよりいいこと言ってる気がする」
翼は涼太の肩を叩きながら関心していた。一方友理奈は答案用紙をじっと見つめ、スッと顔を上げた。
「ちゃんと考えないといけないね。いつまでも悩んでいるわけにはいかないし」
その後友理奈は何を思ったのか、数日後予想外の行動に出る。