すべてが思い出になる前に
友理奈のカバンに入っていた携帯がブルブル鳴り出し、画面を見ると翼からの電話だった。
「ねぇ、翼から電話だ。珍しいね」
友理奈は携帯の画面をチラッと茜に見せたのちに電話に出た。
「もしもし、翼?どうしたの?」
ふんふんと話を聞いていた友理奈が茜と視線を合わせた。
「翼はなんて?」
友理奈は耳元から携帯を離して茜に伝えた。
「涼太が怪我して病院に運ばれたって…」
話を聞いた茜は顔が真っ青になり、衝動的に携帯を代わった。
「翼⁉︎どういう事?今どこいるの?」
目の前が真っ白になるぐらい何も考えられなくなった。
ついこの間涼太に会ったばかりで元気だったはずなのに、何があったのか…。