すべてが思い出になる前に




苦手な英語で煮詰まって、翼に質問しようとしても隣で寝ていて、無理に起こしても悪いなと思ってしまう。


頭を抱えていた時に、勉強室に入ってくる友理奈を見つけて手招きをした。



「今日は翼と一緒なんだね。しかも寝てる⁉︎」



友理奈は涼太の隣の席でうつ伏せで寝ている翼を見て笑っていた。



「なぁ、ここが分からないんだけど…」


「えっどれどれ?」



机に広げている問題集に顔を近づけて、指をさしながら解説をする友理奈に関心していた。



「だからか、ここは単語が逆になるの」



顔を上げた友理奈と涼太は、近距離でお互いの目がバッチリ合ってしまい、そのまま目を見つめ合った。


涼太から見た友理奈は、真っ白な肌にパッチリな二重の目をしていた。


友理奈から涼太は、意外と整った端正な顔立ちでキリッとした目が父親にソックリだと思った。





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