one more chance――美少年は女総長――

類side


俺が青龍に入って幹部に成り立ての頃。

1度だけ彪牙さんに聞いた事があった。

「彪牙さん」

「なんだ」と俺を見る。

「何で青龍には幹部が4人しかいないんですか」

ずっと疑問に思っていた。

だって、他の族には幹部は5人いるが
青龍にはいない。

交戦の時、1人が2人を相手にする形になってしまう。

だからいつも幹部ではない愁がその役目をしていた。

「愁だって幹部に慣れる実力が…」

「その話し、時が来たら話す」

「その時まで待ってくれ」と彪牙さんは遠くを見つめていた。

これは俺が高校に入る少し前の話し。


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