one more chance――美少年は女総長――
愁side
中学の時、最後の大会であるチームと試合をした。
練習試合だといつも負けているチームが何故か決勝まで残っていて、3人程チームメンバーが代わっている事に気づいた。
チームの何人かがその3人にヘコヘコしていた。
こっちが本来のチーム…か?
「楽勝じゃね?」
「そうだな」
「あのチームだもんな」
「でも何で決勝まで残ってるんだ?」
「ただ単に運が良かっただけだろ」
ただ運が良かっただけ?
本当にそうなのだろうか。
「なぁ愁、あの3人俺達に似た雰囲気なんだけど」
試合が始まる前のショートタイムに優太が言った。
似た雰囲気……
族か?