one more chance――美少年は女総長――
「それ、そっくりそのまま返す」
愁はそう言うと俺を引き寄せた。
それを見た隼人は顔をしかめる。
ドキッ
まただ
愁?
いきなりの事で俺の頬も色づいている感じがした。
「俺達の総長に手ぇ出したら許さない」
トクンと心音が鳴る。
「そいつ女だぞ」
そう言う隼人に「それがどうした」と睨みを効かせた。
「───っ」
隼人は柚原を連れて俺達から離れて行った。