one more chance――美少年は女総長――
姿が見えなくなっても愁は俺を離そうとしなかった。
次第に自分の顔も紅くなる。
「は・・・離せ!」
「あ・・・わりぃ」
心なしか愁の顔が赤かったような気がした。
「ちょ・・・押すな」
え?
「え~~!?」
優人、優太、港・・・とにかく全員見ていた。
「い…いつからそこに・・・・・・」
「?俺達の総長に手ぇ出したら許さな・・・ムグ」
冬悟が言うと「だぁー!!」と愁が慌てて冬悟の口をふさいだ。
「ところでみんなバイクは?」
「先に荷物と一緒に置いてきた」
「で、兄貴と愁を呼びに着たら」
下端達がニヤニヤしだした。
俺は握り拳を作り下端達に見せると
「さて海行くかー」とちりちりになった。