one more chance――美少年は女総長――

姿が見えなくなっても愁は俺を離そうとしなかった。

次第に自分の顔も紅くなる。

「は・・・離せ!」

「あ・・・わりぃ」

心なしか愁の顔が赤かったような気がした。

「ちょ・・・押すな」

え?

「え~~!?」

優人、優太、港・・・とにかく全員見ていた。

「い…いつからそこに・・・・・・」

「?俺達の総長に手ぇ出したら許さな・・・ムグ」

冬悟が言うと「だぁー!!」と愁が慌てて冬悟の口をふさいだ。

「ところでみんなバイクは?」

「先に荷物と一緒に置いてきた」

「で、兄貴と愁を呼びに着たら」

下端達がニヤニヤしだした。

俺は握り拳を作り下端達に見せると

「さて海行くかー」とちりちりになった。

< 71 / 82 >

この作品のキーワード

この作品をシェア

pagetop