LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―


理仁くんが声を震わせた。



「姉貴の体温と心拍数が……血圧も呼吸数も、下がった。こんなんじゃ死ぬよ。おい、てめぇ、姉貴に何をしたっ!」



その表現に、ピンと来た。


冬眠中の動物のように、肉体の活動が生命維持に必要な最低限の状態。


魂《コン》を抜かれたんだ。


祥之助の手にあるオーロラ色の球体が、リアさんの魂《コン》なんだろう。



祥之助は平然としている。



「今までの経験上、こうなっても、すぐには死なないよ。見えるか? これは魂珠《こんしゅ》という。

取り出したばかりなら、こんなふうにキレイなんだ。これが濁ってくると、体のほうも弱り出すんだが」



つまり、祥之助は知っているんだ。


魂珠がやがて濁り、取り出された宿主が死ぬまでの過程を。


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