LOGICAL PURENESS―秀才は初恋を理論する―
鈴蘭さんがローファーの靴音を響かせて進み出た。
「リアさんが言ってました。プライドが高い男には二種類いるって。そういう男は、ときどき、傷付ける対象を探すんだって」
「おい、鈴蘭」
煥くんが鈴蘭さんに呼び掛ける。
鈴蘭さんは足を止めない。祥之助のほうへとまっすぐ歩いていく。
「わたし、納得したんですよ。自分の実力を信頼しているなら、彼は自分を傷付ける。実力を発揮できない自分が不甲斐ないから。
でも、彼の実力が虚構のものなら、彼は他人を傷付ける。他人を踏み付けにすることでしか、自分を誇れないから」
祥之助は鬱陶《うっとう》しげに目を細めた。
「黙れ、青龍」
「黙りません」
「生意気な」