押しかけ社員になります!

ベッドに下ろされると、少しずつバスローブを開けながら愛された。焦らされているようで、触れられる度、身体の熱さが勝手に増していった。ん…、部長…。

「…西野。………和夏。大丈夫だ。吉城って呼んでも大丈夫だ。和夏の声しか聞こえない。頭にも心にも、和夏しか居ないんだよ…」

あ…。

「…抱きしめて…もっときつく、抱きしめてください」

和夏…。

「部長…このままずっと…一つに溶けてしまいたい…」

ぁ…。…部長。

「好き…」

ぁ、ぁ…部、長。

「…吉城さん…好き…」

「和夏…」

「好き…沢山…もっと沢山抱いてください」

「和夏、…有難う」

お願い。部長の心、私で一杯になって…。誰も入らないで。


「…わ、か。大丈夫か?」

「ん、部、長…」

フ…本当に無意識に部長なんだな。頭を撫でる。

「和夏、今日休むか?いや、休め」

「え?でも…身体なら大丈夫ですよ?」

「ん?一日くらいどうにでもなる。一緒に居る事が大事な時だってある」

忙しくてすれ違ってしまうなら、時間を作ればいい事だ。

「部長…」

「本当に和夏に取っては、俺は部長なんだな」

悪いと思ったのだろう。和夏は顔に出る。困惑している顔に口づけた。
はぁ…愛おしくて堪らない。不安にさせたくない、失いたくなんかない。

「あ。…、部長…。ごめんなさい。だって…部長の事、好きって考える時は、ずっと部長、部長って呪文のように繰り返し言ってましたから。名前以上に名前なんです。だからずっと部長なんです」

「じゃあ、ちょっと前に俺の名前を呼んだ事は奇跡かな?それとも、呼んだ記憶さえもう無いのかな…」

髪に指を入れ梳く。

「それは…何だか恥ずかしい事を沢山言った事もあってですね…」

部長は呼ばない理由を解っていた。だから…大丈夫だ、って言った。
だから、私は…呼んだ。
一度だけ。
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