押しかけ社員になります!

思えば今まで何も贈り物をしていなかった。…何て事だ。和夏、すまなかったな。夢中になるばかりで、二人で居る楽しさばかり優先していた。

一緒に見て和夏の気に入ったものを買おう?
これはまだ何かの約束のものって訳じゃないぞ?
和夏が日々してくれる事への感謝でもあるんだ。


「和夏?起きたら一度帰るか?」

「う、ん…ん、う、ん……」

「クス。まだ眠いか…」

ベッドに腰掛けて頭を撫でた。

「う、んん。……起きます。…起きますぅ…」

「シャワーしたら一旦帰ろう。着替えて出掛けよう」

「はい」

素直に返事をして出掛けてしまったら…、高い買い物になるかも知れないのに…。
いいのかな。だって、部長…、指輪って言ってたし。

「ほらほら、シャワーだ。俺は済んでるから着替えてるよ。あー、和夏?
出掛ける格好はスーツがいいか?それとも…」

んー、お店、格調高いところなのかな。

「私は部長のスーツ姿が好きです」

「解った。では、そうしよう」

「はい。シャワー、パパッと済ませますね」

「ああ、ゆっくりで大丈夫だぞ」


あ、部長、ベスト…。揃えずに違う物にしてある。少しカジュアルダウンしてあって、お洒落で、やっぱり何を着ても素敵です。
きっとお店の人…。部長を見たら…。
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