その背中、抱きしめて 【上】
レストランにさくらちゃんの声が響き渡る。
「やだぁ!!少女漫画みたい!!胸キュン!!!」
「さくらちゃん、声大きい!」
夕食後のレストランは消灯時間まで開放されていて、お水やお茶が自由に飲めるようになってるの。
肝だめしの後、仲良くなったみんなはいくつかのバンガローに分かれて男女一緒にワイワイ盛り上がってる。
私とさくらちゃんは人気のないレストランに来た。
…っていうか、さくらちゃんに連れてこられた。
レストランがまるで取調室のようで、さくらちゃんから肝だめし中のこと、根掘り葉掘り聞かれてる。
それで、今の大声。
「悪いこと言わない。ゆず、高遠くんと付き合いなさい。もうその一択だよ」
「一択にしないで!」
さくらちゃん、私と高遠くんをくっつけようとしすぎ!!