その背中、抱きしめて 【上】
次の朝、起きたのはスマホのアラームが鳴った6時ジャスト。
早くに目が覚めなかった。
まさか、あのチクチクの正体が分かって安心したからとか、そんなゲンキンな人間じゃないよね私。
そんなゲンキンじゃないと自分のことを信じたい。
麻衣ちゃんがムニャムニャ起きた。
「おはよ」
「おはよーございます。ゆず先輩、毎日早起きですね」
麻衣ちゃんは朝弱いみたい。
私もどっちかっていうと朝は強い方じゃないけど、この合宿は色々と精神的に緊張してるからかな。
「明日は朝ご飯食べて帰るから、今日が最終日みたいなもんですねー」
”早かったなぁ”って麻衣ちゃんが感慨深げに呟いた。
「今日のキャンプファイヤー楽しみですね!小学校の林間学校みたい」
合宿最後の夜は、湖畔でキャンプファイヤー。
あ…今晩、高遠くんに返事しなくちゃいけなかったんだ…。
一気に血の気が引いた。