その背中、抱きしめて 【上】



高遠くんに告白の返事をしなきゃいけないことを思い出したら、もうそこからは何も手につかなくて。


何て言えばいいんだろう。

”好き”って言うの?

そんな恥ずかしいこと言えない…。


そもそも、さくらちゃんに胸が痛むのは恋だって言われたけど、自分で全然恋してる自覚がないのに”好き”って断言しちゃっていいものなの?

これが恋なのかどうか自分じゃわからない。

さくらちゃんの言うことが合ってるの?




またグルグル考え始めたら、食事がほとんど喉を通らなくなった。

朝もほとんど食べれなくて、お昼も全然食べれなかった。



はぁ…これがもし恋なら、みんなこんなに考えすぎて、それでも告白して恋人になってるのかなぁ。

もしや恋って辛いものなんじゃないの…?




「麻衣ちゃん、さっき洗濯機回してたタオル類を干してくるね」

朝はもやが出てたけど、今では太陽ギラギラ快晴。

洗濯物もすぐ乾きそう。


洗濯機から洗濯物を取り出して、体育館横の物干し場に戻ってきた。

洗濯物を干し始めたところで



「あれ…?目が回る?目の前が真っ白くなってきた…」


それまで聞こえてた体育館の中の音もだんだん遠くなっていく。

目の前はもう真っ白で何も見えない。





あれ………?---------------




< 130 / 503 >

この作品をシェア

pagetop