その背中、抱きしめて 【上】
高遠くんに告白の返事をしなきゃいけないことを思い出したら、もうそこからは何も手につかなくて。
何て言えばいいんだろう。
”好き”って言うの?
そんな恥ずかしいこと言えない…。
そもそも、さくらちゃんに胸が痛むのは恋だって言われたけど、自分で全然恋してる自覚がないのに”好き”って断言しちゃっていいものなの?
これが恋なのかどうか自分じゃわからない。
さくらちゃんの言うことが合ってるの?
またグルグル考え始めたら、食事がほとんど喉を通らなくなった。
朝もほとんど食べれなくて、お昼も全然食べれなかった。
はぁ…これがもし恋なら、みんなこんなに考えすぎて、それでも告白して恋人になってるのかなぁ。
もしや恋って辛いものなんじゃないの…?
「麻衣ちゃん、さっき洗濯機回してたタオル類を干してくるね」
朝はもやが出てたけど、今では太陽ギラギラ快晴。
洗濯物もすぐ乾きそう。
洗濯機から洗濯物を取り出して、体育館横の物干し場に戻ってきた。
洗濯物を干し始めたところで
「あれ…?目が回る?目の前が真っ白くなってきた…」
それまで聞こえてた体育館の中の音もだんだん遠くなっていく。
目の前はもう真っ白で何も見えない。
あれ………?---------------