その背中、抱きしめて 【上】



リビングのドアを開ける。

「お、お待たせ。服、どうもありがとう」

高遠くんの服を着て本人の前に出るのは何だか恥ずかしい。


すでにお値段高そうな白い革張りのふかふかソファに座っている高遠くんは、私を手まねきした。


「先輩、おいで」


近づくと私の手を引っ張って、自分の膝の間に私を座らせた。


(ひゃあーーーー…)


そのまま私を後ろから包み込む。




「女の子が男の服着てるのって、なんかすごいエロいね」


首っ!

首に息かかってますッ。


そのまま私越しに長い手でガラスのポットに入った紅茶をティーカップに注いで、私の前に置く。


「砂糖とミルクは?」

「あ…えと、両方入れる」


その態勢のまま、高遠くんが砂糖とミルクをカップに入れてくれた。

「はい、どうぞ」


「あ、ありがと」


カップに手を伸ばした。



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