その背中、抱きしめて 【上】



「だから、先輩その顔ナシ。潤んだ目で睨んでも逆効果」


ちゅっ、と目尻にキスを落としてくる。


「言ったでしょ、男は何するかわかんないって」

「でもっ、高遠くんはしないもんっ」


高遠くんが小さくため息をつく。


「この状態で、それ言う?」

「え?」


下を向くと、高遠くんの両手が私の両脇腹の少し上にあって、その手によってTシャツが胸のすぐ下までたくし上げられていた。


「わーーーーーーーーーーっ!!!!」


両手でTシャツを下におろす。

ワナワナしながら高遠くんの顔を見上げた。


「先輩、俺以外にこんなに無防備にならないでよ」


な、なるわけない。

なるわけないけど、私、こういうのの免疫全っ然ないんです。



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