その背中、抱きしめて 【上】
1時間目から6時間目まで、まったく授業は身に入らず。
ずーっとフワフワした感じだった。
「これが恋の破壊力…」
羽柴くんが固唾を飲む。
「昨日の朝ニヤニヤしてると思ったら帰りにはどんよりしてるし、今日はまた朝からこの調子だし…忙しい子だよ、ほんとに」
さくらちゃんも呆れ顔。
「ようするに、ゆずは今幸せなんだね?」
さくらちゃんがニヤニヤする。
「うんっ」
さくらちゃんに抱きしめられる。
「素直っ!なんって素直なの、ゆず!!可愛い!超かわいい!!これじゃ高遠くんも手放せないわ。ぎゅってしたくなるわ。ね、良太」
「ゆずは擦れてなさすぎる。ピュアすぎる。いつかこのピュアな心が傷つくんじゃないかとお父さんは心配だ…。高遠に釘刺しとこ」
一緒に喜んでくれたり(…とはちょっと違うか)、心配してくれたり。
さくらちゃんも羽柴くんも大好きだよ。