その背中、抱きしめて 【上】
「そういう高遠くんは何をお願いしたの?」
聞いてはみたものの、だいたいわかるよ。
インターハイ優勝でしょ?
それから、夏の大会優勝でしょ?
あと、春高の予選勝ち抜いて本選出場だよね。
「インハイ優勝と夏の全国優勝と春高の予選通過」
「あははは、すっごい想像ついた。むしろ予想当たった」
でも神様にお願いなんかしなくても今のチームバランスに高遠くんが加われば全然夢じゃないような気がするよ。
「ていうか、高遠くんもお願い3つしてるじゃん。1コも叶えてもらえないよ?」
「あと…俺も、先輩と離れないようにってお願いした」
「えっ?ホントに??」
高遠くんがバレー以外の、しかも私とのことを?
嘘みたい…。
「ほんとだよ」
優しく微笑んだ高遠くんに頭を抱き寄せられた。
「…なんか、この間から高遠くん甘めだね」
「そう?じゃ、やめましょうか?」
抱き寄せられた頭から手が離れる。
「やだっ。違うよ、嬉しいんだよっ」
離れた手を掴んでまた元の位置に戻した。