その背中、抱きしめて 【上】



「清水くんに会ってちゃんと断るよ」

高遠くんの目を見て決意表明。

そしたら綺麗に上向きに整った眉がピクッと動いた。


「別に会わなくてもLINEでいいじゃん」

「え、でもこういうのって直接伝えた方がいいよね?」

高遠くんの眉間にしわが寄って、何だかすっごい難しい顔してる。

もしかして…これってもしかすると。


「私が清水くんと会うのやだ?」


高遠くんの顔が赤く染まる。

(ちょっ…!!)


可愛い!

これってヤキモチ?


「…いいよ、会ってきな」

あっという間にいつものポーカーフェイス。

(ちぇっ、もうちょっと可愛い顔見ときたかったのにな)


「そのかわり」

両方のほっぺたをつねられる。

「いはいいはい(痛い痛い)!!」

「ちゃんと断ってこいよ」




『断ってこいよ』


初めての命令口調。



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