その背中、抱きしめて 【上】
ピリリリリ。
「…あ、俺だ」
高遠くんのスマホの着信音。
ポケットから取り出して電話に出る。
「何、大地」
電話の相手は清水くんだ…。
すごいタイミング。。。
(ていうか、高遠くんあからさまに不機嫌…)
何の話かわからないけど、少しだけ話をした後に高遠くんが切り出した。
「柚香先輩がお前に話があるってよ。今からこっち来れる?」
(ちょっ…!心の準備ができてないんですけど!!!)
高遠くんのコートの二の腕をクイっと引っ張って、首を横に振った。
ペシッ。
スマホを持つ反対の手でおでこを叩かれる。
「いたっ」
おでこやめてよー。
さっきのデコピンだって痛かったのに。
「じゃ、すぐ来いよ」
通話は終了した。