その背中、抱きしめて 【上】



(もうほんとにお姉ちゃん何なの?)

高遠くん家に泊まるとか…。

昨日高遠くんと下心がどうのこうのってやり取りしたばっかりなのに(私の空回りだったけど)、余計パニックになるからやめてほしい。



家を出てから高遠くんに電話を掛けた。

5コール目で高遠くんの声がする。


『おはよ』

「おはよ。今家出たんだけど、お菓子とかジュース買っていく?」

『あるから大丈夫だよ』


へぇ意外。

高遠くんってポテチとか食べなさそうなのに。

(私の自分勝手なイメージだけど)


「お昼ご飯は?コンビニでお弁当買おうか?」

『先輩が作ってよ』


はいぃ???

「私、そんなに料理上手くないもん。簡単なのしかできないからダメだよ」

『いいよ何でも。お願い、作ってよ』


高遠くんのお願いを全力で断れるわけないじゃない。


「…ほんとに期待しないでね」

『しないしない』

「ほんとだからねっ」


あぁこんなことなら料理の勉強しとくんだった。

部活にかまけて全然お母さんの料理の手伝いしてこなかったもんなぁ。


(これからはちょっとずつ料理もやろう…。お弁当も自分で作ろうかな)



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