その背中、抱きしめて 【上】



「早く言わなきゃこのままキスするよ」


耳元で囁かれて全身が硬直する。


「…いじわる…」

「じゃあ早く言いな」


高遠くん、いつも優しいのに時々こうやって意地悪になる。

私の反応を見て楽しんでる。


「き、、、今日うち両親旅行でいなくてっ、お姉ちゃんは彼氏のところ泊まるらしくてっ、そしたらお姉ちゃんが私も高遠くん家に泊まってくれば?って……」

一気にまくしたてて、顔から火が出そうなほど熱い。

「でもっ、ちゃんと帰るから!!!夕方ちゃんと帰るから!!!」


もうやだ、恥ずかしすぎる!

出来るなら今帰りたい…!!


「それで泊まった時のこと考えて緊張しちゃってるんだ、先輩」


恥ずかしさMAXで、両手で顔を覆って首を縦に振った。

「かわいー。先輩、耳まで真っ赤」


強く抱きしめられて、高遠くんが私の肩に顔をうずめた。

ほっぺたに高遠くんのサラサラの髪の毛が当たる。


(ひーーーー……心臓壊れるっ)




< 434 / 503 >

この作品をシェア

pagetop