その背中、抱きしめて 【上】
「早く言わなきゃこのままキスするよ」
耳元で囁かれて全身が硬直する。
「…いじわる…」
「じゃあ早く言いな」
高遠くん、いつも優しいのに時々こうやって意地悪になる。
私の反応を見て楽しんでる。
「き、、、今日うち両親旅行でいなくてっ、お姉ちゃんは彼氏のところ泊まるらしくてっ、そしたらお姉ちゃんが私も高遠くん家に泊まってくれば?って……」
一気にまくしたてて、顔から火が出そうなほど熱い。
「でもっ、ちゃんと帰るから!!!夕方ちゃんと帰るから!!!」
もうやだ、恥ずかしすぎる!
出来るなら今帰りたい…!!
「それで泊まった時のこと考えて緊張しちゃってるんだ、先輩」
恥ずかしさMAXで、両手で顔を覆って首を縦に振った。
「かわいー。先輩、耳まで真っ赤」
強く抱きしめられて、高遠くんが私の肩に顔をうずめた。
ほっぺたに高遠くんのサラサラの髪の毛が当たる。
(ひーーーー……心臓壊れるっ)