その背中、抱きしめて 【上】
「なんか、新婚みたいじゃない?これ」
私が考えてたことが高遠くんの声で聞こえる。
「えっ!!私の考えてること筒抜け!?」
「は?」
高遠くんがきょとんとした顔をした。
(…あれ?????)
「何、先輩も同じこと考えてたの?それでそんな顔真っ赤なんだ」
高遠くんが声を上げて笑った。
高遠くんも同じこと考えてたの?
私だけが妄想膨らんでたわけじゃないんだ。
よかったーーーー…。
…っていうか、嬉しいな。。。
素直に嬉しいな。
高遠くんとこういうことできるのって、嬉しい。
「じゃあ新婚気分でも満喫しますか」
高遠くんがいたずらっぽく笑った。
高遠くんが笑うと私もつられて笑っちゃう。
だって楽しそうな高遠くん見てるのが嬉しいんだもん。
高遠くんが洗ってくれた野菜を切って、豚肉と野菜を炒める。
それから麺をフライパンに入れたら重すぎてフライパンが振れなくなった。
「ぉぉ重っ…!!!」
片手どころか両手でもやっとなほど重たくなったフライパン。
しょうがなく菜箸でほぐしたりかき混ぜたりするだけにした。
「代わるよ」
お皿を出してくれてた高遠くんがふっと現れて、片手でひょいっとフライパンを振りながら手際よく炒めだした。