その背中、抱きしめて 【上】



「ごめん、私昨日いつ寝たかさっぱりなんだけど…」


申し訳なさと恥ずかしさで、おでこまで布団を上げる。

絶対、高遠くんの方が寝たの遅いよね。


(思いっきり寝顔見られたよね…)


「一瞬で落ちてたよ」

高遠くんが笑いながら言う。


(ひーーーー…やっぱり)

「ご、ごめん!」

「何で謝んの。勉強してる時から眠くてしょうがなかったんじゃん?」

「…そうだけど…」


もっと話ししたりとか…。

好きな人と同じベッドにいるのにソッコー寝るとか女子として終わってるんじゃ…。


「気にしなくて大丈夫だよ。先輩の寝顔見てたら俺も知らぬ間に寝てたし」

「見てたの!?」


どんなアホ面して寝てたの!?

きっと高遠くんドン引きだよね。



「そりゃ見るでしょ、好きな人が自分の腕枕で可愛い顔して眠ってたら」



私はあまりの恥ずかしさに両手で顔を覆った。

「顔まっかー」

顔を隠した指の間から、高遠くんがほっぺを指で突っつく。

「からかわないでよー!」


「からかってないよ。ほんとに可愛かったんだから」


大きい手で頭を撫でられて、余計に顔が赤くなった。



< 455 / 503 >

この作品をシェア

pagetop